高卒でもエンジニアになれますか?【学歴が無くても大丈夫な理由】

「高卒なんですが、エンジニアになれますか?」

「大学中退だと、エンジニアになれないのではないでしょうか?」

「高校を中退して、一時期引きこもりをしていたんですが、プログラムで仕事がしたいです」

こんな相談をよくいただきますが、エンジニアになるのに学歴がどれくらい影響するのか気になりますよね。

日本は学歴社会と言われて久しいですが、いまだに高学歴でないと稼げるエンジニアになれないと考えている人が大勢います。

今回は高卒で現役エンジニアの私が、エンジニアと学歴の誤解をとき、隠された真実をお教えします。

エンジニアにはない学歴という社会人カースト

最初に言ってしまうと、エンジニアには学歴偏重という考え方はありません。

高卒や大学中退どころではなく、中卒やニートまで出自は様々です。

しかも、引きこもりのニートだったエンジニアが年収1000万を容易に稼いでしまう、そんな世界です。

それはひとえに実力主義だからということに他なりません。

そんなエンジニアという職種は一般の人から見れば少し奇妙に見える存在かもしれません。

その最たるものとして、一部のギークと呼ばれるエンジニアはエアコンの効いた小洒落たオフィスで、最新スペックのパソコンやタブレット、スマホ、ガジェットに囲まれ、鳴り響く電話には決して出ようともせず、ヘッドホンからアニソンを流しながら、ディスプレイに向かいながら何かをやっているのが常です。

しかも、そのやっている「何か」は仕事ですらなく、TwitterのようなSNSでよくわからないことをつぶやいているだけ。

もしくはニコニコ動画やYouTubeでアニメを観ていることもしばしばあります。

このように一般の社会人の常識では考えられないようなことをしても叱責もされず、むしろ評価されてしまうのは驚くべきことではないでしょうか?

なぜこのような事が起こりえるかというと、彼らは本当に集中している数時間の間に何千万、何億といった利益を生み出すコードを書くことができるからです。

企業は彼らの時間ではなくスキルに莫大な報酬を払うと共に、彼らの機嫌を損ねないように何でも買い与え、普通では考えられないほど自由な働き方を許しているわけです。

そのような普通とは言えないギークエンジニアには学歴などまったく意味がなく、必要なのはただただ計算機科学の知識と経験、プログラミング能力のみであって、大学のランクどころか、大学なんて行っていようがいまいが関係なく、むしろ、高卒や中卒だったなんてこともあるくらいです。

エンジニア業界で著名な人物、たとえば、Microsoftを設立したビル・ゲイツも、Facebookを創業したマーク・ザッカーバーグもハーバード大学の中退です。

この話をすると「ハーバード大学にいける程頭が良かったんだし、中退でも評価されたんじゃない? 学歴関係あるんでしょ?」と言われたりしますが、彼らは起業しているので学歴はそもそも関係なかったでしょう。

ここまで極端ではないにしても、私の部下にも中卒がいますが、年収は多くのサラリーマンの倍以上である800万を稼いでいます。

しかし、エンジニアには学歴という社会人カーストは存在しないものの、ヒエラルキーは存在します。

これは業界や業種、役割の違い、何かの役職というものにも左右されるのですが、相手の見る目が変わる立ち位置という人がいるという意味です。

たとえば、外資の大手本社に勤めているようなエンジニアがそうですね。

私の友人はGoogleに勤めていますが、これを言うと一般人だけではなくエンジニアの目の色も変わります。

他にもAppleやMicrosoft、LINEやTwitterのように多くの人が利用しているサービスを展開している企業に勤めていると、ステータスとして扱われます。

しかしながら、有名企業に勤めているからといって必ずしも有能であるとか、年収が高いといったわけではなく、尊敬されるかなんとも思われないか程度の話でしかありません。

私の知る限り、一般人が誰も知らないような無名の企業に勤めているにもかかわらず年収が2000万を超えているケースもあります。

それだけの高収入を得ていても企業名は誰にも知られておらず、社名を言っても「それ何の会社?」などと言われるため、ヒエラルキーにおいては最下層に位置すると言っても良いでしょう。

これらを踏まえるとエンジニアにおけるヒエラルキーとは年齢や年収ではなく、所属企業やサービスの知名度に左右されるということになります。

昔、mixiという会社がSNSで有名だったころ、社名はイー・マーキュリーといいました。

誰もイー・マーキュリーという社名は誰も知りませんでしたが、「mixiを作っている会社」といえば分かって貰えたわけです。

要するにIT業界におけるヒエラルキーというのはこの程度のことです。

エンジニア・カーストと学歴の関連性

では、こうした所属企業におけるエンジニア・カーストと学歴がどのように関わっているのかというと、最初から上位カーストで始めるためには普通に、旧帝の情報系の修士くらいは持っていなければいけなく、中位カーストから始めるにしても、そこそこの大学の学士以上の経歴は必要になってきます。

要するに引きこもりの中卒がいきなりGoogleに入れる可能性は限りなく低いということです。

しかし、そもそもここにおけるカーストというのは「尊敬のまなざしで見られるか?」ということに過ぎませんので、多くの人にとってこのカーストは意味をもちません。

あなたがITエンジニアの頂点に登り詰めて羨望のまなざしで見られたいというのであれば別ですが、それをする意味はほとんど無いということです。

エンジニアを目指す人たちが最初に「エンジニアになりたいのですが、何の言語を覚えるべき?」と聞いてくるほどには、プログラムさえ書ければエンジニアになれるという認識は存在しているようで、それはそれで間違いではありません。

そして、エンジニアになり仕事が安定的に得られるのであれば、安定した収入や自由な働き方は実現できてしまいます。

ですから、私はこのヒエラルキーにこだわることは意味が無いと考えています。

LINEに勤めていれば「凄いね!」くらいのことは言って貰えるでしょうが、単にそれだけです。

LINEのように皆に知られている会社に入社できなければ幸せになれないという訳でもありませんし、皆が知っている会社に入社したから幸せになれるという訳でもありません。

とはいえ、10代から著名なオープンソースに関わっていた高卒のエンジニアや、何年も引きこもりをしていた中卒のエンジニアが、ポンとメガベンチャーへ入社して、ストックオプションをもらい上場時に何億も手にすることもあり、安定的な生き方だけではなく、夢もある業界となっています。

メガベンチャーは創業時、誰にも名前を知られていることはありませんが、実際には数億を手に入れる権利を持っているというようなことが起こるのです。

これらは特異なケースというわけではなく、私の友人も30歳にして創業間もないベンチャーへ転職し生株を貰うことで上場時に数億といった資産を手に入れていました。

学歴のないプログラマの生き方

ここまで来て、IT業界で生きていくためには学歴がなくても問題無いことが分かったと思います。

確かに学歴があれば最初のステップが少し楽になったり、有名企業へ属することで周囲から羨望のまなざしで見られるようになるかもしれません。

ですが、高収入を得て安定した生活をしたいだけの人にとってさほどの意味を持たないのです。

私も高卒(しかも、商業高校)ですし本業で1000万以上の給与をもらうことができています。

最上級カーストとは言えないでしょうが、それでもほとんどの一般的なサラリーマンよりも稼げるようになったのは事実ですよね。

エンジニアの実際のところにおいて、転職の面接や同僚の評価で、学歴がどれほど影響するかというと、「ほとんど関係ない」です。

逆に言えば高学歴だろうと実力がアピールできなければ面接で落とされるのが関の山です。

私も東大、京大、慶応、早稲田、といった学歴の人間を何人も落としてきました。

別にそれは学歴を羨んでいる訳ではなく、単純に実力が足りなかっただけです。

もちろん、世の中には高学歴の人間を敬い低学歴を見下す人間もいるのですが、エンジニアという職種に関して言えばごくごく少数と言っても良いです。

実際に私は面接官として接する中で、先ほど挙げた高学歴な人たちのソースコードがたいしたことがないのを見てきていますし、高専や高卒のエンジニアがコンピュータサイエンスを駆使し、素晴らしいソフトウェアを書き上げるのを見てきました。

エンジニアが生み出すソフトウェアは、一部の人にしか理解されない骨董品のようなものです。

知識のない人が見ればガラクタのような小汚い壺に見えても、実際に鑑定してみると数千万を軽く超える代物だったりする世界なのです。

どんなに高学歴な人でも、バグだらけのコードを書いてばかりでプロジェクトを炎上されれば、皆からあきれられ、重要な仕事を回されなくなりますし、中卒や高卒だろうと、しっかりとしたコードを書くことができれば、重要な仕事をドンドン任され、一目置かれ尊敬される世界。

エンジニアというのは、単なる時間労働者ではなく、芸術家に相対するような評価軸で見られる存在なのです。

多くの人に評価される金ピカの壺が実際に価値があるとは限りません。

結論として、カーストなどあなたが気にしなければ存在しないのと同じということです。

エンジニアという職業は、あなたが感じるよりもずっとずっと自由で、鎖でがんじがらめにされている人を解き放つ力があります。

学歴というくだらないものにとらわれず、エンジニアという生き方を楽しんでみてください。