「未経験だけど、何か物作りがしたい。IT業界に転職できるかな?」
「でも、IT業界ってどんな仕事があるんだろう?」
「未経験でも本当に大丈夫かな?」
未経験でIT業界への転職を考えている人は、このような疑問を抱くことが非常に多いです。
結論から言ってしまえば未経験でもIT業界に転職することはできます。
しかし、失敗を避けるためにやるべきことがいくつかあります。
本記事を読むと分かること
- 未経験でIT業界へ転職するまえに理解しておくべきこと
- IT業界への転職で失敗を避けるために必要な独学の仕方
- 未経験のあなたがIT系に転職するための具体的な手順
この記事を書いている私は、IT業界歴は10年ほどです。
正社員で1000万を超える給与をもらいながら、副業でフリーランスをし数百万稼いでいます。
しかも、私も未経験からエンジニアに転職していますから、具体的かつ実践的なアドバイスをすることができますよ。
給与や待遇の話をすると「IT業界はいいな」と言われるのですが、何も考えずに転職すれば良いというものではありません。
今回は、未経験でIT業界へ転職を考えている人たちが失敗しないための具体的な方法をお教えします。
目次
未経験でIT業界へ転職するまえに理解しておくべきこと
まず、一言でIT(Information Technology)といっても非常に幅広い業界です。
今は何になりたいのか、どういうことがしたいのかのイメージが持てていないのではないでしょうか?
では、まずはどういった業態があるのか業種があるのかを説明します。
IT業界の分類
- インターネット業界・Web業界
- 情報処理サービス業界
- ソフトウェア業界
- ハードウェア業界
ざっくり言うと、業態はこの4つの分類ができます。
では、順番に見ていきましょう。
インターネット業界・Web業界
これはインターネットを利用したビジネスを展開している業界ですね。
Webサイト制作、ネットワーク構築、インターネット広告など、企業向けのサービスを行う企業(BtoB)と、ポータルサイト、SNS、ショッピングサイトといった個人向けのサービス(BtoC)を提供している会社にわかれます。
BtoB(Business to Business)とは、企業が企業向けのビジネスをすること、反対にBtoC(Business to Consumer)は、企業が一般消費者向けのビジネスをすることを言います。
職種としては、インターネット上のWebサイトのデザインをする「Webデザイナー」や、Webサイト制作自体を監督、指揮する「Webディレクター」、実際にプログラミングによってサイトを実装する「Webエンジニア」などがあります。
どういう人に向いているか?
インターネットを使うのに慣れている人には向いていますね。
何故かというと、あなたが見ているこのサイトのようなものを開発するのが仕事になるからです。
ですから、色々なサイトを見たりすることが参考になりますし、勉強する時も同じように色々なサイトを使ってみて学んでいきます。
誰でも馴染みやすい業界ですので、未経験でよく分からないという人にもおすすめです。
業界の将来性は?
伸び盛りの業界ですので心配することはありません。
なぜなら、あなたが死ぬまでにインターネットがなくなることは考えられないからです。
また、人間の単純作業はドンドン自動化されていきますが、その自動化する側を作るのがこの業界です。
将来的にAIに仕事を奪われる業界も出てくる中で、AIを利用して仕事を生み出す側なので非常に有利です。
情報処理サービス業界
この業界は、システムインテグレータ(SI)と呼ばれ、企業に情報システムの導入を行う際に必要となるすべてのことを提供します。
業界で言うとSIer(エスアイアー、エスアイヤー)と呼ばれる仕事ですね。
ハードウェアとソフトウェアの両方を扱うことが多く、ハードウェアの選定、データベースの構築、ソフトウェアの開発・管理・保守といった幅広い業務を請け負います。
職種としては、顧客企業の経営や業務上の問題点をヒアリングし、問題の解決策を提案する「ITコンサルタント」や、得意分野の知識を活用し営業も行う「セールスエンジニア」といったものがあります。
プログラミングを実際に行うことは少なく、企業課題を解決するためにソリューションと呼ばれる解決策を提示することが多くなりますね。
どういう人に向いているか?
対企業の業務ですので、堅い仕事が得意な人に向いています。
また、問題解決など提案していく積極性が求められたり、顧客との会議も非常に多く、製品を買ってもらったりしなければならないのでコミュニケーション能力が重要となります。
業界の将来性は?
需要が非常に安定している業種ですが、大きく伸びていくとまでは言えません。
問題解決を提供することが主な業務のため、革新的な何かが生まれることはなく、進化のスピードは遅いからです。
ソフトウェア業界
ハードウェア(パソコンやスマホ、ゲーム機、その他の電子機器など)を制御するための手順や命令をまとめたプログラムのことをソフトウェア(=アプリケーション)と呼びます。
このソフトウェアを開発するのがソフトウェア業界です。
パソコンやスマートフォンの普及により、様々なニーズが生まれたことで、多種多様なアプリケーションが数多く開発されています。
職種はソフトウェア開発の基礎となるプログラムを作成する「プログラマー」や、ソフトウェア開発の設計などを担当することが多い「システムエンジニア(SE)」、またそのソフトウェアをネットワークに接続してより便利に利用するための環境を構築する「ネットワークエンジニア」などがあります。
どういう人に向いているか?
この業界の主戦場は、スマホ上で動作するアプリやゲームになるので、楽しいもの、便利なもの、などを作りたい人に向いています。
アイディアさえあれば自分で便利なアプリを開発して利用することもできるのが強みですね。
業界の未来は?
スマホの普及と進化の速度はとても早く、世界的にもアプリのニーズは高いので将来性のある業界です。
しかしながら、あまりにも速度が速いためついていくのが少し大変かもしれません。
ハードウェア業界
ハードウェアはソフトウェアとは反対に、電子機器そのものを開発する仕事になります。
ですから、スマホやパソコン、ゲーム機、家電、周辺機器(キーボード、マウス、モニター、プリンターなど)といったものを扱います。
職種はコンピュータを直に制御する「組み込みシステムエンジニア」と呼ばれる人たちが主になります。
どういう人に向いているか?
実際の機械を触ることになるので、機械いじりなど細かいことが得意な人が向いています。
業界の未来は?
電子機器は無くなることがないでしょうから、業界としてはこれからも発展が望めます。
しかしながら、電子機器は段々と小型化、多機能化、複雑化していくことは確実なため、より高度な知識などを必要とされることが予想されます。
IT業界への転職で失敗を避けるために必要な独学の仕方
未経験での転職でやってしまいがちな失敗として「右も左も分からない状況で転職先を決めてしまうこと」です。
調べてみると「IT業界、未経験歓迎、研修あり」という求人はかなりありますが、あなたに向いた仕事なのかどうか分からずに飛び込んでしまうと必ず失敗します。
IT業界の仕事というのは、自宅でも試してみることができるものが大半なので、まずは感触をつかむためにも手を動かしてみましょう。
しっかりと業界分析をした後に必要なのは「好きか嫌いかを確かめること」ではなく「出来そうか出来なさそうかを確かめること」です。
まずは、すべての職種に共通するプログラミングを勉強してみるべきです。
勉強方法はこちらにまとめていますので参考にしてください。

また、「未経験なのに、いきなりプログラムとかできるの? エンジニアに転職するなんて現実的なの?」とよく訊かれますが、未経験でも問題ありません。
私も未経験からエンジニアになりましたし、私の友人も何人もが未経験からエンジニアに転職できています。
もちろん、努力は必要ですが長い人生のことを考えたらわずかな努力ですみますよ。
未経験のあなたがIT系に転職するための手順
未経験だとするとどのように転職すべきかイメージが持てないでしょうから、具体的な手順と期間をまとめました。
あなたに出来そうか出来なさそうかというのを確かめるステップです。
ここでどのような案件があるのかを知るためにも転職エージェントを利用しましょう。
では、1つずつ順番に見ていきましょう。
業界を理解する(期間:約1週間)
まずはIT業界にどんな仕事があるのかをざっくりとで構わないので理解する必要があります。
先ほども説明をしましたが、読んだだけではなかなか理解が難しいのではないでしょうか?
身近にエンジニアがいるのであれば実際の仕事の話を聞いてみましょう。
その中であなたが疑問に思うことをすべてぶつけてみてください。
もし相談できる相手がいないというのであれば、私に問い合わせを戴いても構いません。
また、ITの市場調査をしておきたいということもあるでしょう。
IT全般の知識をもっと深めたい場合はこの「ITナビゲーター2018年版」がおすすめです。
実際に独学で手を動かしてみる(期間:約1ヶ月)
このステップが最も重要です。
あなたは今から未知の業界へ踏み出そうとしているわけです。
IT企業へ就職したら毎日8時間は働くことになります。
ですから、ここで実際に手を動かしてみて「働いている自分」がイメージできるかが重要です。
このとき気をつけるべきこととして「好きになれそうか」ではなく、「出来そうか出来なさそうか」で決めてください。
あなたが無理なく「出来ること」は世間一般よりも優れたスキルになる可能性が高いですし、周りから評価されやすいです。
結果的に「好き」になることもあるので、必ず「出来そうか、出来なさそうか」で決めてください。
なぜかというと、このちょっとやっただけタイミングで「好き」だとしても「嫌い」になる可能性は普通にあります。
これはあなたに「好きな人」がいてもいつかは「嫌い」や「好きではない」になってしまう可能性があるのと同じことです。
ですが、今あなたが「出来ること」は、「出来ないこと」に変わる可能性はありません。
もしあなたが今「目玉焼きが作れる」として、いきなり「目玉焼きが作れなくなる」ことはありませんよね。
これが「仕事にする」ということです。
プログラミングの勉強の仕方
これは先ほど紹介した記事を参考に実践してみてください。

転職エージェントを利用する(期間:約3ヶ月)
このステップで勘違いしてはいけないのですが「転職エージェントを使って転職しよう」という話ではないので落ち着いてきいてください。
ここまで来た時点であなたはIT業界へ転職する気持ちを固めているはずです。
しかしながら、あなたがよく知っている企業というのは非常に限られているのではないでしょうか?
この時点でのあなたは「転職先の候補」を思い浮かべるのが非常に難しいはずです。
そこで有用なのが転職エージェントを「うまく利用する」こと。
転職エージェントは無料のサービスですし、様々な企業の案件を持っています。
彼らが出してくれる求人票を眺めるだけでも選択肢が広がりますから、利用しない手はありません。
ただし、転職エージェントに悪いからといって彼らがごり押ししてくる転職先を安易に選んではいけません。
転職エージェントは3社くらい使う
転職エージェントは無料のサービスですから3社くらい平行して使ってください。
なぜかというと、転職エージェントによって言うことが変わりますし、持っている案件も異なるからです。
1社だけの場合、その会社が契約している案件しか知る事ができません。
ですから、選択肢をできるだけ広く持つためにも3社は利用してみましょう。
個人情報と自己アピールはしっかりする
転職エージェントに登録する際に、履歴書や職務経歴書の登録がありますが未経験の場合、白紙に近い状況になってしまうことがあります。
これでは紹介してもらえる案件も紹介してもらえません。
未経験でも独学で勉強していることや、やりたいこと、意気込みなどしっかり自己アピールをしましょう。
あなたがやる気を見せるだけで転職エージェントの対応も変わってきます。
登録しておくべき転職エージェント3社
こちらにIT系に強いおすすめ転職エージェントをまとめておきました。
転職エージェント3選
転職エージェントの使い方や気をつけるべき点はこちらの記事に詳しく書いてあるので参考にしてください。

最後に
未経験でIT業界へ転職を考えている人たちが失敗しないための具体的な方法をお教えしましたがいかがだったでしょうか?
IT業界へ転職するための流れや失敗しないために必要なポイントが理解できたかと思います。
とはいえ、現時点だとまだまだ具体的なイメージが持てていないのも事実でしょう。
今の仕事が大変で時間がないという人も、「とりあえず飛び込んでみてから考えればいいや」という考え方をしていると痛い目をみます。
まずは週末を利用して2時間でも良いので、手を動かしてみてください。