面接での有能な人材と無能な人材の見極め方【自然と有能になる方法】

あなたは有能な人間と無能な人間の違いを知っていますか?

また、それを論理的に説明することができるでしょうか。

今回は1000人以上もの候補者を面接で見極めてきた私が、短い面接時間の中で候補者が有能か無能かを確実に見極める方法をお教えします。

逆にいえばあなたがどのように有能か無能か見極められているかが分かり、どうすれば有能であり続けられるのかが分かるため、是非参考にしてください。

面接における有能な人と無能な人の受け答えの違い

面接の定番の流れとして「まずは自己紹介をお願いします」というのがありますね。

この流れの中で面接官は候補者に対し過去にやってきた仕事について詳しく質問する筈です。

たとえば、エンジニアであれば今まで開発に携わってきたシステムにおいて、なぜそのアーキテクチャを採用したのか、なぜそのような開発体制だったのか、なぜこれだけの時間がかかったのか、どのような長所と短所があったか、課題にはどのように対処したのか。

そのように掘り下げて聞かれるはずです。

ただ、過去の経歴においてすべての意思決定をあなたがやってきたわけではありませんね。

時に他人が始めたプロジェクトにアサインされることもあり、そういう時は最初から主体的に動けなかった経験もある筈です。

しかし、そのようなときでさえ、有能な人と無能な人では答え方に大きな差が生まれます。

こういうときの無能な人の返答はこうです。

知りません。私が決めたのではないので、わかりません。
私がこのプロジェクトに入っていた頃からそうなっていました。

対して有能な人はこうです。

私がそのアーキテクチャの選定を行ったのではないので、詳細まで理解しているわけではありませんが、耐障害性が最も重要だったと聞いています。
サービスを提供している顧客のためにシステムを止めるわけにはいかなかったようなので、この○○というアーキテクチャが最善であると判断が下されたとのことでした。
比較対象として××もあがったようですが、やはりコストが問題になって○○が採用されたようです。
しかし、私がプロジェクトに入ってみると障害頻度が多くダウンタイムも長かったため、このまま○○だけでは十分でないことがわかりました。
調査の結果、障害頻度が高い要因として○○がダウンしたときに代替となる仕組みがないことが判明したので、その代替となる仕組みを導入することに決めました。

違いは一目瞭然ですね。

おもしろいことに、有能な人は面接の場で具体的な質問を振ると、どんなに昔のことでも細部まで鮮明に覚えていてスラスラと話すことができます。

さらに徹底的に細部まで追っていっても、なぜそのような選択がなされたのか、なぜそのような判断をしたのか、そうしたことがどういう結果をもたらしたのか、打てば響くように明確な答えを返します。

決してて曖昧な返答や、納得感のない話はしません。

一方で無能な人というのは、そもそも細部を憶えていません。

それは、他人のことだけでなく自分のことでさえもです。

「昔のことなので忘れました」

「よく憶えていません」

「何となくだったと思います」

このような返答をすることが非常に多いです。

この返答の差ができる理由として、有能な人は常に「なぜ?」を考えているため、行動に明確な理由があるのに対し、無能な人は「なぜ?」を考えたこともないため、そもそも行動を記憶すらしていないのです。

要するに、仕事というのは意思決定の連続であり、どれだけ迅速に質の高い判断を下せるかで結果が出るかどうかが決まります。

そして、質の良い判断を下すためには「なぜ、この決定をするのか? 本当にこの判断は正しいと言えるのか?」ということを徹底的に自問自答しながら行動しなければなりません。

また、自分が下した訳でもない意思決定の理由を知っているのも「過去はなぜこういう決定を下したのか?」ということを踏まえなければ、現在において最適な判断ができないことをよく知っているからです。

有能な人というのは、常にそれをやっていますが、あまりにも自然にやっているため本人すら気がついていないことがあります。

しかしながら、脳の中では徹底的に深くまで思慮しているため、自分がそれぞれの場面で行った意思決定の理由を、細部まで鮮明に覚えていますし、次に何か意思決定を迫られたときにもすぐに引き出しから取り出せるように備えているわけです。

このため、無能な人はいくら面接対策をしても、この「なぜ?」という理由を突き詰める質問をされると、何も答えられないため、面接で簡単に落とされてしまいます。

この「なぜ?なぜ?」という質問に適切に答えるためには、普段から意思決定の質にこだわっていなければなりません。

たとえば、ある1つの技術を採用するとしても、なぜその技術を選択すべきなのか?

他の選択肢はないのか?

導入時に課題はないのか?

運用時に障害が発生した場合にどう対処すべきか?

常に、それがその時点で最高の判断であると言える理由を、誰もが「なるほど」と頷くくらい説得力のある言葉で自分に対しても他人に対しても説明できるようでなければなりません。

また、それが自分の判断でなくても「なぜそうするのですか?」と相手に問いただせるようでなければなりません。

これを常に意識していれば、例え10年前の判断であっても「どうしてそういう判断をしたのか」という理由が鮮明に思い出せるようになります。

そうすれば、いついかなるタイミングであっても、「なぜ?なぜ?」という質問に最高の答えが返せるようになるわけです。

そもそも「なぜ?なぜ?」という質問は自分自身が自分に対して常に問いかけている質問なのですから当然ですね。

さらに言えば、あなたに今転職の意思がまったく無かったとしても、面接のときにあなたをアピールできるような重要や役割や作業、決断を積極的に引き受けるようにすべきです。

ここで言うあなたをアピールできる仕事とは、需要が大きく供給が少ない仕事のことです。

たとえば、プロジェクトにおける技術選定やアーキテクチャの設計、プロジェクトマネジメントなど、プロジェクトの成否を左右するような重要なポジションです。

もっと言えば、炎上していたプロジェクトを立て直したり、まともに稼働していなかったシステムを引き継いで稼働するようにしたり、赤字プロジェクトをうまくクローズさせたり、といったような逆境での活躍があると、非常に強力なアピールポイントになります。

あなたが「有能」か「無能」か判断されるとき、安定しているプロジェクトを何年も回したという経験よりも、崩壊寸前で死にそうになっている状況化において下した、たった一瞬の決断の方が高く評価されるからです。

順調なときにいくら上手くやれても、逆境でまったく活躍できない人材を他人は評価してくれません。

こうして常日頃から何年か先にありえる問いにおいて、どうアピールできるかを気にしながら仕事をしていると、知らない間にあなたの中に経験が積み重なっていきます。

気がつけば、あなたの中に「有能さ」が生まれているはずです。

そして、それはいつでもどんなときでも自由に引き出せるあなたの武器に変わるわけです。